第74回懇話会(終了しました)

2015年10月24日(土)午後2時00分~6時00分 講師:川村 伸秀さん(編集者)
「山口人類学、門前の小僧」の弁

講演概要

 2013年3月に亡くなった文化人類学者の山口昌男は、人類学という学問の枠を越えて、文学・演劇・美術などのさまざまなジャンルの人々に影響を与えた。私もまた、若き日に山口さんの本を読み、大きな影響を受けた一人である。

 晩年の10年間、縁あって私は編集者として山口さんと密に接することができ、何冊かの山口さんの本の編集に携わることができた。更に先般、遺稿を整理して『エノケンと菊谷栄』(晶文社)を出したのに続き、病いに倒れる前まで、山口さんに自伝的なお話を聞き続けていた『回想の人類学』(同社)も漸くまとめることができた。これを機に、改めて山口昌男の魅力とは何かについて考えてみたい。

 もっとも、私自身は人類学を専門に学んだことはない。その意味では、あくまでもこれは「山口人類学、門前の小憎」の弁であることをお断りしておきたい。(川村記)

講師プロフィール

川村 伸秀(かわむら のぶひで)

1953年東京生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。編集プロダクション等をへて、2001年よりフリーの編集者。著書には、川村伸秀著『坪井正五郎―日本で最初の人類学者』(弘文堂)がある。編集本には、山口昌男著『敗者学のすすめ』(平凡社)『山口昌男ラビリンス』(国書刊行会)『本の狩人―読書年代記』(右文書院)横田順濔著『明治時代は謎だらけ』『古書ワンダーランド①②』(平凡社)『近代日本奇想小説史 明治編』(ピラールプレス)『知の自由人叢書(全五巻)』(国書刊行会)『柳田 泉の文学遺産(全三巻)』(右文書院)、水谷乙次郎著『好古叢書―幻花繚乱』CDROM(川村オフィス)等があり、近年では圧巻の書物『山口昌男 人類学的思考の沃野』(真島一郎と共編、東京外国語大学出版会)がある。

日時/会場

●日時:2015年10月24日(土)午後2時~6時

●会場:藤沢市労働会館 第3会議室 〒251-0053 藤沢市本町1-12-17
電話 0466-26-7811 小田急線「藤沢本町駅」徒歩10分、JR「藤沢駅」北口徒歩15分
http://www.fujisawa-rodo.jp/access.html

●参加費: 1000円

●連絡先:猪野修治(湘南科学史懇話会代表)
〒242-0023 大和市渋谷3-4-1 TEL/FAX: 046-269-8210
email: shujiino@js6.so-net.ne.jp
湘南科学史懇話会 http://shonan-kk.net/