第106回懇話会のお知らせ(終了しました)

2022年3月26日(土)藤沢市労働会階(Fプレイス)「ホール」 18:30~21:30
中原中也―「うた」の発見と沈黙の音楽
講師:佐々木 幹郎さん

講演概要

 日本の近代詩人の中で、中原中也が際立って大きな位置を持つのは、詩の中に「うた」の構造をとりいれたことにあります。言葉を文字の平面だけにとどめるのではなく、声にして朗読し、「うたう」こと。しかも、中原の詩は、同時代の小唄、童謡、俚謡、歌謡曲とも異なった、新しい「うた」のリズムを創出しました。中也の詩の推敲過程をたどることによって、どんなふうに彼が詩の言葉の中に、詩のリズムを見つけ、さらにそれを優れた作品へと高めていったのかを、具体的にたどります。

講師プロフィール

佐々木幹郎(ささき みきろう)
 1947年奈良県生まれ。詩人。同志社大学文学部中退。『新編中原中也全集』(全5巻・別巻1、角川書店)の責任編集委員。中原中也賞および萩原朔太郎賞の選考委員。
詩集―『死者の鞭』(構造社/国文社)、『蜂蜜採り』(書肆山田、高見順賞)、『悲歌が生まれるまで』(思潮社)、『明日』(思潮社、萩原朔太郎賞)、『鏡の上を走りながら』(思潮社、大岡信賞)など。
著書―『中原中也』(筑摩書房、サントリー学芸賞)、『アジア海道紀行』(みすず書房、読売文学賞・随筆紀行賞)、『都市の誘惑』(TBSブリタニカ)、『中原中也 悲しみからはじまる』『やわらかく、壊れる』『雨過ぎて雲破れるところ』『田舎の日曜日』『瓦礫の下から唄が聴こえる』(以上、みすず書房)、『人形記』(淡交社)、『旅に溺れる』(岩波書店)、『東北を聴く』『中原中也 沈黙の音楽』(以上、岩波新書)ほか。

日時/会場

日時:2022年3月26日(土)18:30~21:30
会場藤沢市労働会階(Fプレイス)「ホール」 〒251-0053 藤沢市本町1-12-17 TEL/0466-26-7811
参加費:1,500円
連絡先:猪野修治(湘南科学史懇話会代表)
〒242-0023 大和市渋谷3-4-1 TEL/FAX: 046-269-8210
email: shujiino@sd5.so-net.ne.jp
湘南科学史懇話会 http://shonan-kk.net/